入れ歯(義歯)
denture入れ歯(義歯)には、大きく分けて総入れ歯(総義歯)、部分入れ歯(部分義歯)があります。そして、保険が適用されるもの、されないものがあり、さらに素材などによってさまざまな種類があります。
歯が抜けてしまいこんな悩み有りませんか?
✓入れ歯(義歯)を入れたいけれど、どんな入れ歯(義歯)がいいかわからない。
✓いまの入れ歯(義歯)が合わない気がする。
✓保険は効きますか。
入れ歯(義歯)とは
入れ歯(義歯)とは、失った歯を補うための治療のひとつです。入れ歯(義歯)には種類があり、歯が1本もない状態に用いられるのが総入れ歯(総義歯)。歯が1本でも残っている場合に用いられるのが部分入れ歯(部分義歯)です。
総入れ歯(総義歯)とは
総入れ歯(総義歯)は、「床(しょう)」と呼ばれる土台に「人工歯」が並び、床を歯ぐきに吸着させて装着します。総入れ歯(総義歯)の床には、大きく分けると「レジン床」、「金属床」、「シリコン床」があります。
総入れ歯(総義歯)素材・種類
部分入れ歯(部分義歯)とは
部分入れ歯(部分義歯)は、人工歯のついた床を残った歯に「クラスプ(バネ)」をかけて安定させるもので、欠損が1本だけの場合から歯が1本しか残っていない場合まで対応できます。部分入れ歯(部分義歯)には、金属のクラスプ(バネ)を使用したもの、クラスプ(バネ)がないものなどがあります。
レジン床
総入れ歯(総義歯)は、「床(しょう)」と呼ばれる土台に「人工歯」が並び、床を歯ぐきに吸着させて装着します。総入れ歯(総義歯)の床には、大きく分けると「レジン床」、「金属床」、「シリコン床」があります。
しかし、においや汚れが吸着しやすい、使用しているうちに変色やすり減りが起こりやすいなどのデメリットも。また、強度を出すため、全体的に厚みがあるので装着時に違和感があったり、食べ物の温度が伝わりづらくなったりする場合もあります。
金属床
床に金合金、コバルトクロム、チタン、白金加金などの金属が使われているもの。
金属床は強度があるので薄くすることができ、装着時の違和感が少ない、しゃべりやすい、食べ物の温度が伝わりやすい、などの特長があります。さらに、汚れがつきにくい、割れにくく変形もしにくいというのも魅力です。
しかし、保険適用外なので高価。また、破損したときの修理がむずかしく、金属の種類によっては金属アレルギーを起こす場合もあります。
シリコン床
入れ歯(義歯)の裏側の部分をシリコンで覆った入れ歯です。シリコンは、やわらかく適度な柔軟性があるので、噛んだ時の痛みが少なく、さらに吸着力があるので食べ物をよくかむことができます。
また、シリコンが歯ぐきにしっかりと吸いつくので、入れ歯が落ちたり、はずれたりしにくいのも特長です。
しかし、保険適用外なので高価。汚れがつきやすいため、こまめな洗浄が必要です。
レジン床義歯
「レジン」と呼ばれるプラスチックの床、金属のクラスプ(バネ)がついたタイプ。保険が適用されるので安価です。
しかし、金属のクラスプ(バネ)がついているので、見た目がよくない、入れ歯であることを気づかれやすい、などのデメリットがあります。また、強度を上げるために床を厚くする必要があり、装着時に違和感があったり、食べ物の温度が伝わりづらくなったりする場合があります。
ノンクラスプ義歯(部分入れ歯用)
金属のクラスプの代わりに、歯ぐきに似たピンク色をした特殊なプラスチック製の留め具を使った部分入れ歯(部分義歯)です。
クラスプ(バネ)が目立ちにくく、審美性に優れます。丈夫で柔軟性があるため、装着時の違和感が少ない、土台となる歯を削る必要がない、残った歯にかかる負担が比較的小さい、という特長があります。
しかし、保険適用外なので高価です。残っている歯の状態によっては使用できないケースも。素材自体の寿命があまり長くなく、こわれた場合の修理や調整がむずかしいです。
金属床義歯
床の部分に、金合金、コバルトクロム、チタン、白金加金などの金属を使用した部分入れ歯で、金属のクラスプがついています。
金属は強度に優れているので、床を薄く軽くすることができ、装着時の違和感が軽減されます。食べ物の温度を感じやすいというメリットも。汚れやにおいがつきにくく、細かい調節がしやすいのも特長です。
しかし、保険適用外なので高価。破損したときの修理が困難、金属の種類によっては金属アレルギーを起こす可能性があるというデメリットもあります。
シリコン義歯
床の一部に、やわらかくて弾力のある「シリコン」を使ったものです。
シリコンがクッションの役割をするので、かんだときの痛みを感じにくくします。さらにシリコンが吸盤のような役割を果たすので、入れ歯が落ちたり、はずれたりしにくいのも特長です。
しかし、保険適用外なので高価。汚れがつきやすいため、こまめな洗浄が必要です。
保険適用の入れ歯(義歯)と保険適用外の入れ歯(義歯)の違い
保険適用の入れ歯(義歯)のメリット
・保険が適用されるため安価。
・加工や調整、修理がしやすい。
保険適用の入れ歯(義歯)のデメリット
・においや汚れが吸着しやすい。
・変色やすり減りが起こりやすい。
・装着時に違和感を覚える場合がある。
・食べ物の温度を感じづらい。
・落ちたり、はずれたりする場合がある。
保険適用外の入れ歯(義歯)のメリット
・装着時の違和感が少ない。
・食べ物の温度を感じやすい。
・落ちたり、はずれたりしにくい。
・入れ歯であることをまわりに感じさせない。
保険適用外の入れ歯(義歯)のデメリット
・高価である。
入れ歯(義歯)とインプラントの違い
インプラントと比べた入れ歯(義歯)のメリット
・治療期間が短い。
・大がかりな手術がない。
・保険適用の入れ歯(義歯)もあるため、安価。
インプラントと比べた入れ歯(義歯)のデメリット
・かみ心地が劣る。
・クラスプ(バネ)を引っかける歯に力がかかるため、それらの歯が弱る可能性がある。
・寿命が短い。
入れ歯(義歯)治療の流れ
STEP1 カウンセリング・検査
お口の中の状態や入れ歯(義歯)を確認し、治療計画を立てます。患者様のご希望に合った入れ歯(義歯)を提案し、費用についても相談させていただきます。
STEP2 型取り・噛み合わせの決定
型取りをおこない、入れ歯(義歯)を設計していきます。
STEP3 入れ歯(義歯)の作製
患者様のご希望に合った入れ歯(義歯)製作を目指します。
STEP4 治療完了
かみ合わせや装着感を確認し、必要に応じて調整をおこない、治療が完了します。
STEP5 メンテナンス
快適に入れ歯(義歯)を使い続けられるよう、定期的なメンテナンスをおすすめします。
【Q&A】入れ歯(義歯)よくある質問
Q 保険適用の入れ歯(義歯)と保険適用外の入れ歯(義歯)の違いは何ですか?
A 保険適用の入れ歯(義歯)は、使える材料や素材、治療期間などに制約があります。しかし、保険適用外の入れ歯(義歯)にはそうした制約がありません。そのため、患者様ひとりひとりのご希望に合わせて、オーダーメイドの入れ歯(義歯)を作ることができます。
Q ほかの歯科医院で作った入れ歯(義歯)が合わないのですが……。
A 一度ご来院ください。お口の中の検査をし、入れ歯(義歯)の問題点を見つけていきます。
Q 入れ歯(義歯)とインプラントどちらがいいですか?
A 入れ歯(義歯)とインプラントには、それぞれメリット、デメリットがあります。大きな違いは、入れ歯(義歯)は、手術の必要がなく、体への負担がないこと。また、入れ歯(義歯)は何度でも作り直すことができますが、インプラントは再治療ができません。とはいえ、インプラントは自然歯のようなかみ心地や見た目を実現でき、メリットも大きいです。当院ではインプラント治療もおこなっていますので、入れ歯(義歯)とインプラント、どちらの治療のご提案も可能です。
まとめ
ひとくちに「入れ歯(義歯)」といっても、保険適用のもの、保険適用外のものがあり、また使用する素材にもさまざまな種類があります。どのような入れ歯(義歯)がご希望なのかを患者様と歯科医師とでしっかり話し合い、よりご自身に合った入れ歯(義歯)を実現しましょう。
何かご質問やお困りのことがありましたら、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。