一般歯科
general-dentistry虫歯
そもそも虫歯とはなに? なぜ虫歯になるの? そして、どんな治療をするのでしょうか?
虫歯についてこんな悩みはありませんか?
✓歯が痛む。
✓歯がしみる。
✓なぜ虫歯になるの?
虫歯とは
虫歯とは、お口のなかの虫歯原因菌が作り出す歯垢(プラーク)によって歯が溶け、穴があいた状態です。
虫歯原因菌は、まず歯に付着して歯垢(プラーク)を作り、食べ物に含まれる糖質をエサにして酸を作ります。この時に出る酸が歯の成分であるカルシウムやリンを溶かし(脱灰)、歯のエナメル質に穴があいて虫歯になるのです。
脱灰は、唾液によって歯が自然に修復される「再石灰化(さいせっかいか)」により元の状態に戻されますが、再石灰化が脱灰に追いつかなくなると虫歯になります。
虫歯の治療
ごく初期段階の虫歯は、歯が自然に修復される再石灰化を促すことで削らずに治る場合もあります。しかし、ある程度進行してしまった虫歯は自然に治ることはなく、患部を削り、削った部分は詰め物やかぶせ物で補います。
虫歯の進行度とおもな治療法
虫歯の進行度はC0~C4に分類されます。各段階での症状と一般的な治療法は以下の通りです。
C0 脱灰
エナメル質の表面が少し溶けた状態。痛みなどの自覚症状はありません。
ブラッシング指導を行い、毎日のケアで汚れをしっかり落とします。フッ素塗布を施すことで歯の再石灰化を促して虫歯の進行を止め、さらには自然治癒することもあります。
C1 エナメル質の虫歯
エナメル質に小さな穴があいて黒ずんで見えたり、白い斑点があったりする状態。冷たい物がしみることがありますが、自分で発見するのはなかなかむずかしいです。
虫歯部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)などを詰めます。
C2 象牙質の虫歯
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯が進行した状態。冷たい物や甘い物がしみる、歯が痛むなどの自覚症状が現れます。
虫歯部分を削り、詰め物やかぶせ物で歯の機能を回復します。
C3 神経に達した虫歯
エナメル質の内側にある神経まで虫歯が進んだ状態。ズキズキとした痛みが出てきます。
神経や歯を取り除き、かぶせ物を装着します。
C4 歯根に達した虫歯
神経が死んでしまい、歯根の先に膿がたまってしまいます。
この段階になると治療がむずかしくなり、ほとんどの場合は抜歯が必要です。抜歯後は入れ歯・ブリッジ・インプラントなどで歯の機能を補います。
詰め物、かぶせ物の種類
むし歯の治療で歯を削ったあとは、詰め物(インレー)やかぶせ物(クラウン)で歯の機能を補います。詰め物やかぶせ物には保険適用と保険外(自費)の素材があり、さらにいくつか種類があります。
詰め物(インレー) 保険適用
パラジウム合金
パラジウム合金は、正式には「金銀パラジウム合金」といい、いわゆる銀歯と呼ばれる金属です。
メリット
比較的安価。
金属なのですり減りにくい。
デメリット
金属アレルギーを起こす場合がある。
見た目に違和感がある。
金属の影響により、長年の使用で歯肉が黒ずむ場合がある。
コンポジットレジン(歯科用プラスチック)
コンポジットレジンとは、白いプラスチック素材の詰め物です。ペースト状のコンポジットレジンを歯に直接詰め、専用のLED照射器で固めます。
メリット
比較的安価。
色が歯に近いので見た目がよい。
デメリット
長年の使用で磨耗していく。
変色しやすい。
割れやすい。
詰め物(インレー) 保険適用外治療
セラミックインレー
セラミックインレーとは、セラミック (陶器)でできた詰め物 (インレー)です。
メリット
審美性に優れている。
着色や変色がない。
ハイブリッドインレー
セラミック(陶器)の粒子とレジン(プラスチック)を混ぜたもので作られた詰め物です。
メリット
審美性が高い
デメリット
長年の使用で変色する
かぶせ物 保険適用
パラジウム合金
パラジウム合金は、正式には「金銀パラジウム合金」といい、いわゆる銀歯と呼ばれる金属を使用したかぶせ物です。
メリット
比較的安価
金属なのですり減りにくい。
デメリット
金属アレルギーを起こす場合がある。
見た目に違和感がある。
金属の影響により、長年の使用で歯肉が黒ずむ場合がある。
レジン前装冠(歯科用プラスチック)
レジン前装冠とは、中身は金属(パラジウム合金など)で、外から見える部分にのみレジン(プラスチック)が貼りつけられた差し歯です。
メリット
比較的安価
デメリット
プラスチック素材部分が変色しやすい。
長年の使用で磨耗していく。
裏側から金属が見える。
CAD/CAM(キャドキャム)冠
CAD/CAM(キャドキャム)冠とは、Computer aided design/Computer aided manufactureの略。光学スキャナーと3Dプリンターを活用し、歯科用のプラスチックを削り出して製作する白いかぶせ物です。
CAD/CAM(キャドキャム)冠が対応できるのは、上下第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯(真ん中の歯から4番目、5番目、6番目の歯)。すべての歯に対応できるものではありませんが、保険適用内で白いかぶせ物を施すことができるようになり、銀歯を避けたい方におすすめです。
メリット
歯に似た白色なので見た目がよい。
金属アレルギーが起こりにくい。
低価格。
デメリット
磨耗しやすい。
脱落率が高く、はずれやすい。
かぶせ物 保険適用外治療
オールセラミック
金属を一切使わず、すべてにセラミックを使用したかぶせ物。
メリット
透明感があり、仕上がりが自然。
歯肉に黒ずみが出ない。
耐久性がある。
生体親和性も高いのでアレルギーなどの心配がない。
デメリット
極端に強い衝撃を与えると割れることがある。
メタルボンド
金属フレームにセラミックを焼き付けたかぶせ物。オールセラミックよりも強度があるので歯ぎしりや食いしばりをする方におすすめです。
メリット
透明感があり、仕上がりが自然。
歯肉に黒ずみが出ない。
耐久性がある。
デメリット
極端に強い衝撃を与えると割れることがある。
ジルコニアクラウン
ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高く、体への安全性があります。
メリット
強度があるので奥歯におすすめ。
デメリット
オールセラミックよりも審美性は劣る。
【Q&A】虫歯の治療よくある質問
Q 痛くないのに虫歯になっていることはありますか?
A 痛みを感じなくても虫歯になっていることはあります。初期の虫歯は痛みを感じないことが多く、症状が出てきた時には手遅れになっているケースがよくあります。 そうならないためにはこまめに定期健診が効果的です。また、歯に違和感を覚えたら早い段階での治療をおすすめします。
Q 治療した歯がまた虫歯になることがありますか?
A 一度治療した歯であっても、詰め物やかぶせ物との隙間に虫歯ができることはあります。毎日の正しい歯みがきに加え、歯科医院での定期検診で再発は防ぐことができます。
Q 保険適用と保険適用外ではどのように違うのですか?
A 詰め物やかぶせ物の素材が変わってきます。保険適用では、最も基本的な素材を使用します。一方、保険適用外では審美性や機能性の高い素材を使用し、より自然で美しい仕上がりになります。料金については、お気軽にご相談ください。
まとめ
進行した虫歯は自然に治ることはありません。虫歯をそのままにしていると歯を失うリスクも高まります。虫歯は放置せず、早めの正しい治療が大切です。
何かご質問やお困りのことがありましたら、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。