歯科用語集 -ア行
terminology-01ア
アタッチメント
入れ歯(義歯)を安定させるため、残っている歯に取りつける装置のこと。
アタッチメント義歯
金具と歯を一体型にした義歯のこと。金属床義歯に使われる固定具のことで、見た目は入れ歯とわかりにくくフィット感も高い。またかむときの力を粘膜だけでなく、磁石を取りつけた歯でも負担するため、固いものでも安心してかむことができる。
後戻り
歯並びを矯正できたにもかかわらず、しばらくしたら歯並びがもとに戻ってしまうこと。リラップスともいう。
亜脱臼(あだっきゅう)
転倒などの外傷で歯が抜けかけている状態のこと。歯根膜の一部が断裂して歯が動揺し、さわると痛みがある。歯根の先端で歯髄が断裂し、のちに歯髄壊死をおこすことがあり、長期の経過観察を必要とする。
圧排糸(あっぱいし)
クラウンやブリッジなどのかぶせ物の型をとる際、歯と歯ぐきの境目を正確に再現するために使用する糸のこと。
アパタイト
リン酸カルシウムとフッ化カルシウムが混合したもの。インプラントや人工骨の原料としても使用される。
アマルガム
歯の詰め物に使われる素材のひとつ。銀と水銀とスズなどを混ぜて作られる。最近はあまり使用されない。
アライナー
インビザライン矯正で使用する透明なプラスチックのマウスピース状の矯正装置のこと。
アンレー
虫歯を除去したあとに詰める金属のこと。インレーより広い範囲を補い、歯の四隅や咬む面を大きく覆って詰める。
イ
イオン導入法
電気分解したフッ素溶液を5~10分ほど歯に浸透させて虫歯を予防する方法。唾液で流れることもなく、歯の深い所までフッ素が届き、塗るだけの処置と比べて効率的に虫歯を予防することができる。
入れ歯
虫歯や歯周病などで歯を失ったとき、歯の機能を補うための着脱可能な補綴物(ほてつぶつ)。義歯、Denture、デンチャーとも呼ぶ。入れ歯には種類があり、歯がすべてなくなった場合は「総入れ歯」、歯が部分的になくなり、その部分だけ補う場合は「部分入れ歯」。さらに、入れ歯に使う素材によってもいくつかの種類がある。
印象
口の中の型をとること。この型をもとに、歯の詰め物やかぶせ物などの製作に必要な模型が作られる。
印象材
口腔内の模型を作るために、歯列や支台、その周囲組織の形を写しとる材料のこと。
インビザライン
コンピュータを用いて作製された透明なアライナー(マウスピース)を段階的につけ替えることで歯を動かす歯科矯正システム。痛みがほとんどなく、取りはずしも可能。透明で目立たないので、矯正していることを周囲に気づかれにくいメリットもある。
インプラント
人工歯根のこと。歯がなくなってしまった部分のあごの骨に、純チタンやチタン合金でできたネジのようなものを埋め込み、その上に人口の歯を取りつける治療方法。
インプラント矯正
矯正用のインプラントを歯ぐきに埋め込み、これを土台にして歯を動かす矯正方法のこと。矯正期間の短縮、最小限の抜歯で治療が行えるなどのメリットがある。
インレー
虫歯を削った後の穴にはめ込む詰め物のこと。保険内治療の場合、金銀パラジウム合金と呼ばれる金属を使うことが多い。ほかに、セラミックインレー、ハイブリッドインレー、ゴールド(メタル)インレーなどがある。
ウ
受け口
上下の歯の噛み合わせが逆になること。反対咬合、下顎前突のこと。
う歯
虫歯のこと。正式な名称は「齲蝕歯」。英語でカリエスという。
う蝕
虫歯になること。
裏側矯正
一般的な歯列矯正は歯の表側にブラケットと呼ばれる装置をつけ、ワイヤーを通して歯を動かすが、裏側矯正は歯の裏側に装置(リンガルブラケットなど)を取りつける。目立ちにくいのが最大のメリット。「舌側矯正」「リンガル矯正」とも呼ばれる。
エ
エアーアブレーション
人体に無害な、非常に細かい粒子を歯に吹きつけて、口の中の汚れを落としたり、初期の虫歯を削ったりすることができる治療機器。
永久歯
平均して6歳から9歳の間にかけて乳歯の抜けた部分に生える大人の歯のこと。永久歯の本数は上下合わせて28本で、それぞれ切歯、犬歯などに呼び分けられる。親知らずを入れると32本。
エキスト
抜歯(歯を抜くこと)のこと。extractionの略。
エックス線(レントゲン)
視光や紫外線よりもさらに波長が短い電磁波。目に見えない歯根(歯の根っこ)や骨の状態を診るために使用される。最近では従来の機器に比べて放射線量も少ないデジタルエックス線(デジタルレントゲン)が普及している。
エナメル質
歯冠の表面部。人体で最も硬い組織だが、虫歯菌が糖分を食べて出す酸に弱い。
嚥下
食べ物を飲み込むこと。
エンド
歯髄の治療。根管治療、神経の治療のこと。C3の時に行うことが多い。
オ
奥歯
口内奥の上下・左右にある臼歯のこと。
オーバーデンチャー
歯根またはインプラントの上に装着する義歯のこと。
オーバーバイト
過蓋咬合(かがいこうごう)のこと。噛み合わせが深く、正面から噛み合わせを見たときに下の前歯が見えない状態。
オールセラミックス
歯のクラウン(かぶせ物、差し歯)やブリッジ治療で、金属を使用せず、セラミック素材を使用したもの。自分の歯のような透明感があり、見た目が重要視される前歯の治療に適している。
オフィスホワイトニング
歯科医院などで行うホワイトニング治療。過酸化水素薬剤に対してレーザーやLEDライトを当てる手法が一般的。ホームホワイトニングに比べて即効性が高い。
親知らず
第3大臼歯のこと。生えてくる人と生えてこない人、また、埋まったままの人もいてトラブルが起こりやすい歯である。虫歯や歯周病になる可能性が高く、抜歯が必要なことが多い。智歯ともいう。