歯周病
periodontal肥満と歯周病の関係
横浜元町の歯科、横浜中華街雅デンタルクリニックです。
今回のテーマは、「肥満と歯周病の関係」です。
肥満と歯周病。
一見、関係のないもののように思えますが、このふたつ、実はとても関係が深いんです。
では、どう関係があるの?
というわけで、今回は、肥満と歯周病の関係についてお話しましょう。
1、肥満の人は歯周病になりやすい?!
実は、肥満と歯周病は密接に関連しています。歯周病は肥満を引き起こし、肥満が歯周病を悪化させることがさまざまな研究で明らかになってきているのです。
では、なぜ肥満の人は歯周病にかかりやすいのでしょうか?
その犯人は、脂肪細胞でつくられる炎症性サイトカイン「TNF-α」。「TNF-α」は、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、歯周病を発症、進行させる作用があります。
肥満の人は脂肪細胞が多いため、「TNF-α」も多量に分泌されます。そのため、歯槽骨が溶けやすくなり、歯周病を発症、進行させてしまうのです。
さらに、「TNF-α」は脂肪細胞を肥大しやすくし、脂肪を蓄えやすくするのではと考えられています。そして、「TNF-α」が血中を移動することによって血管内皮細胞や白血球を刺激し、血管に負担をかけて動脈硬化や心筋梗塞発症のリスクが高まるともいわれています。
2、歯を失うと栄養バランスがくずれる
歯周病は歯を失う大きな原因のひとつです。歯周病によって歯を失うと噛む機能が低下します。
噛めなくなると、食物繊維が豊富なものなどの硬い食品を避けるようになり、やわらかい食品を摂取するようになります。その結果、食物繊維をはじめ、ミネラルやビタミンなどの摂取量が少なくなり、栄養のバランスの崩れにつながります。
前述したように、歯周病は肥満だけでなく、心筋梗塞や心筋梗塞などにも関与しています。さらに、糖尿病との関係も指摘されています。歯周病を軽く見ず、気になる症状がある場合は歯科医院を受診しましょう。
3、よく噛んで肥満を予防
近年、早食いの人は肥満の傾向が高いことが明らかになっています。肥満を防ぎ、歯周病のリスクを減らすには、よく噛むことが大切です。
また、噛むことは、覚醒レベルや集中力・注意力をアップさせ、食欲を抑制してくれます。ひと口30回奥歯で噛む、20分かけて食事する、などを意識するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、「肥満と歯周病の関係」についてまとめます。
肥満の人が歯周病になりやすいのは、脂肪細胞でつくられる炎症性サイトカイン「TNF-α」が原因です。「TNF-α」は、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、歯周病を発症、進行させます。
肥満の人は脂肪細胞が多いため、「TNF-α」も多量に分泌され、歯周病を発症、進行させてしまうのです。さらに歯周病は、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病などとも関わっています。
肥満を防ぎ、歯周病のリスクを減らすポイントのひとつは、よく噛むこと。ひと口30回奥歯で噛む、20分かけて食事する、などを意識しましょう。
そして、歯周病かな? と気になることがあったら、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。